具体的な治療例 | 医師の視点で考えるアトピー性皮膚炎 | アトピー性皮膚炎ってどんな病気?

アトピー性皮膚炎の外用療法の実際

具体的な治療例

症例 1

保湿薬+アルメタ軟膏®の治療前と治療1週間後。
その後、タクロリムス軟膏に移行して経過良好。1年後には再発はなくなりました。

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症例 2

保湿薬+タクロリムス軟膏の治療前と治療1週間後。
その後、タクロリムス軟膏の週2回外用で経過良好。その後、転居されて詳細不明。

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症例 3

小児例。保湿薬+ロコイド軟膏®の治療前と治療1週間後。
その後、タクロリムス軟膏に移行して経過良好。2年後には再発はなくなりました。

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症例 4

プロアクティブ治療を行った小児の重症例。
保湿薬+リンデロンV軟膏®(全身に毎日10g使用)を2週間外用し、軽快後、プロアクィブ治療を開始しました。保湿薬を毎日外用、リンデロンV軟膏®を隔日外用、4週後よりリンデロンV軟膏®週2回外用へ移行。リンデロンV軟膏®の外用にあたっては、炎症が治まった部位も含めて、これまで症状が出現していた全ての部位に外用するようにしました。しかし、プロアクティブ治療の際は、フィンガーチップユニットよりも少ない量で十分に効果があるため、全身5gの使用量で十分と考えました。写真は、治療前と治療2年後の比較です。治療2年後は保湿薬を毎日外用し、リンデロンV軟膏®は不定期にかゆみが出る部位のみに外用しており、リンデロンV軟膏®の使用量は2ヵ月5g以内で良好にコントロールされています。なお、ステロイド外用薬の副作用はまったく出現していません。

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症例 5

プロアクティブ治療を行った成人の重症例。
全身の紅斑とかゆみ(紅皮症)で来院。保湿薬(ヒルドイドソフト®)外用後、顔にはキンダベート軟膏®、頭にはリドメックスローション®、顔・頭以外にはアンテベート軟膏®20gを1日2回外用しました。1週間後に赤みや皮膚の硬さが軽快したため、アンテベート軟膏®20gを1日1回1週間、その後アンテベート軟膏®10gを1日1回1週間、その後はアンテベート軟膏®5g外用とタクロリムス軟膏5g外用を交互に行いました。その後、週2日アンテベート軟膏®、他の5日間はタクロリムス軟膏の外用へと移行しました。現在は、タクロリムス軟膏を不定期に外用することで良好にコントロールされています。

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症例 6

プロアクティブ治療を行った小児の重症例。
全身の紅斑とかゆみ(紅皮症)で来院。保湿薬(ヒルドイドソフト®)外用後、頭にはリドメックスローション®、顔や体にはリンデロンV軟膏®10gを1日2回外用しました。1週間後に赤みや皮膚の硬さが軽快したため、リンデロンV軟膏®10gを1日1回1週間、その後リンデロンV軟膏®5gを1日1回1週間外用した後は、リンデロンV軟膏®5gを隔日、週2回外用へと徐々に減らしつつ、タクロリムス軟膏に変更しています。なお、色素沈着は重症の皮膚炎が原因であり、ステロイド外用薬の副作用ではありません。

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症例 7

プロアクティブ治療を行った小児の重症例。
全身の紅斑とかゆみ(紅皮症)で来院。保湿薬(ヒルドイドローション®)外用後、頭にはフルメタローション®、顔にはロコイド軟膏®、体にはマイザー軟膏®10gを1日2回外用しました。1週間後に赤みや皮膚の硬さが軽快したため、マイザー軟膏®10gを1日1回1週間、マイザー軟膏®5gを1日1回1週間、その後はマイザー軟膏®5gを隔日、週2回外用へと徐々に減らしました。なお、色素沈着は重症の皮膚炎が原因であり、ステロイド外用薬の副作用ではありません。

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症例 8

タクロリムス軟膏によるプロアクティブ治療を行った成人例。
背部の急性増悪に対し、保湿薬(ヒルドイドローション®)外用後にアンテベート軟膏®5gを1日1回4日間外用後、タクロリムス軟膏2g1日1回外用に変更。変更2週間後より、タクロリムス軟膏1gを隔日外用、その後も外用回数を減らし、1年後はタクロリムス軟膏週1回外用にて良好にコントロールされています。なお、ヒルドイドローション®は経過中継続して外用しています。

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