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アトピー性皮膚炎の治療において、スキンケアは原因・悪化因子の除去や薬物療法と並ぶ重要な柱の一つとして認識されている。スキンケアには皮膚の清潔と保湿が重要で、そのため多くのアトピー性皮膚炎患者により種々の保湿外用薬が使用される。そのうち尿素、グリセリン、乳酸アンモニウム、合成擬似セラミドについては、RCTによりアトピー性皮膚炎患者の皮膚の乾燥症状を改善させ、軽度の炎症所見に有効であることが示されている。一方我が国で頻用されているヘパリン類似物質、ビタミンE、ビタミンA、亜鉛華軟膏などの外用薬は、アトピー性皮膚炎に対する保湿外用薬としての有効性についての高いレベルでのエビデンスは得られていない。しかしアトピー性皮膚炎に対するこれらの保湿外用薬の有効性の評価は、本来単独使用による症状の改善よりも、むしろステロイド外用薬、または免疫調整薬(タクロリムスなど)と併用することにより、それらの外用薬の副作用出現のリスクと症状再燃を押さえることでなされるべきと考えられる。 |
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